アーキスタジオのRC外断熱の特徴

外断熱・コンクリート住宅 ×「都市型パッシブデザイン」

外断熱・コンクリート住宅×「都市型パッシブデザイン

素材を活かしたRC外断熱とパッシブデザインで、高価な設備に頼ることなく省エネと良質な温熱環境を実現。
RC住宅は、外断熱にすることで、コンクリートの素材が活かされ、性能も格段に向上します。例えるなら魔法瓶のようになります。
そこに、パッシブデザインで自然のエネルギーを取り込むことで、大変優れた省エネ住宅になります。
私たちは、この理想的な組み合わせを最大限活かすべく「都市型パッシブデザイン(アトリウム+空気循環システム)」を考え洗練させながら
高い次元で省エネを達成してきました。

RC外断熱の特徴

RC外断熱の特徴

RC打ち放しの内装・蓄熱効果
高断熱・高気密
高耐久・長寿命化
スケルトンインフィル

RC打ち放し・蓄熱効果

RC打ち放しのデザインに温熱環境的な意味があります。
外断熱の条件下では、打放し仕上げは、熱の吸収・蓄熱(冷)・放熱を最も効率的に行ます。
また、蓄熱(冷)により輻射熱効果も生まれることで、室温を上げ過ぎず(下げ過ぎず)とも、最小限の空調機の稼働で快適に過ごせます。

高耐久・高寿命化

コンクリート構造体の寿命が飛躍的に伸びます。
RC外断熱住宅は、RC建築の寿命が約60年と言われている中で、180年に寿命を引き上げる事が可能です。

高断熱・高気密

高断熱
外断熱では、コンクリートも断熱材として働き、断熱性能を向上させます。
しかも、室内側に熱を蓄熱することで、コンクリートの温度が室内温度に近くなり、安定し室内と温度分布を生み出します。
高気密
RC造は、モノコック構造であることから必然的に高い気密性を有しています。したがって、熱のロスが少なく断熱性能、蓄熱効果をより活かす事になっています。

高断熱・高気密

スケルトン&インフィル 次世代に引き継がれる住まい

スケルトンとは構造体(躯体)のことで、インフィルとは内装と設備、そして間取りのことです。

スケルトン
スケルトンは、長寿命を前提として、耐震等級3を標準としながらも、インフィルの可変性を担保するよう注意を払っている。
「構造体」優れた構造エンジニアとのコラボレーションによって、私たちは自由に空間を構想することができます。そして高度な構造設計スキルによって耐震等級3(※1)の強さを確保しながら、無駄をそぎ落とした構造を実現しています。贅肉のない構造は結果的にはコストダウンにも繋がっています。こうして構造体そのものが美しくあるように設計しています。何故なら最終的に出来上がる空間を美しくデザインするためには美しい構造設計が大切な役割を果たすからにほかなりません。
また、インフィルの交換や変化に対応できるようにスケルトンの柱や壁の配置を工夫し、将来の生活の変化に対応できるように設計することです。
※1 建築確認申請時に建築基準法で要求さえているのは耐震等級1相当です。アーキスタジオでは自主的に耐震等級3(1.5倍)相当を基本としています。
ただし、耐震等級3の住宅性能評価書を取得するには、別途審査費用が発生します。設計時に申しつけください。

インフィル
インフィルは、間仕切りの可変性と、その時々の標準的(最先端)な設備機器を利用し代謝させる。
設備や内装、間仕切りなどを将来の間取りの変更を想定して、材料や設備の交換を比較的容易に行えるよう設計を心掛けています。
それは、地震に強く高耐久な構造体を、次世代に引継ぎ使われ続けるように配慮しておく必要があると考えているからです。
そのような考えから、使用する設備機器も過度に高価なものよりは、最新でありながら標準仕様の設備を選んでいます。設備機器などは、耐用年数に応じて適当な周期で交換する方が性能的にも優れ省エネになります。結果、イニシャルコストもランニングコストもおさえられ、快適性も得られるので、「かしこく贅沢」していることになります。

地震に強く高耐久なコンクリートの実現のために

コンクリートの素材を活かす

スケルトンを十分な強度と高耐久化させるためには、施工ついても厳密な監理を行う必要があります。
構造エンジニアと考え抜いた設計をより活かすためは、施工にも手間をかける必要があります。
コンクリートの品質の向上には、材料の調合、型枠、鉄筋の組み方、気象だけでなくコンクリートの打ち込み作業と養生によっても決まります。
アーキスタジオで指示している、コンクリートの踏み固め、冠水養生、壁の湿潤養生は、近年行われなくなっていますが、本当はとても大切な作業です。
何故なら、鉄筋コンクリートは、100%完全な施工を行うと表面にガラス質が形成され保護層になります。つまり高耐久、高強度になるのです。

アーキスタジオのコンクリートへのこだわり

コンクリートのスランプは15!

スランプとは、コンクリートの軟らかさを表す数値で、値が小さいほど水分が少なく固いコンクリートとなります。JASS(建築工事標準仕様書)ではコンクリートのスランプは以下の通り求められています。
品質基準強度33N/mm2以上はスランプ21cm以下
品質基準強度33N/mm2未満はスランプ18cm以下
つまり通常は、スランプ18なのですが、アーキスタジオではスランプ値を15㎝とし、JASSより固いコンクリートを標準としています。

コンクリートのスランプは15
コンクリートを密実に!

コンクリート打込み作業でもっとも重要なのは、余分な空気と水を追い出し密実にコンクリートを打込む事です。 余分な空気と水を追い出す為にバイブレーターや型枠叩きはよく行われる作業ですが、 アーキスタジオは更に再振動と踏み固め作業を行いより密実なコンクリートを目指しています。

コンクリートを密実に
コンクリートを乾燥から守る!

コンクリートは水とセメントが化学反応することによって生成するガラス質の結晶が、砂や砂利を結びつけることにより固くなります。その化学反応は一か月以上かかり徐々に進行します。
化学反応が隅々まで行き届く間、乾燥させないことが大切です。コンクリートは打設直後から水分が蒸発し乾燥が始まります。特に表面は乾燥しやすい為、ひび 割れが起こり、化学反応が十分行われない傾向にあります。アーキスタジオではコンクリートを乾燥から防ぐために、冠水養生やシート養生を行っています。
そして十分に化学反応が行われると表面にガラス質が形成され、美しさと高い耐久性を獲得できるのです。

コンクリートを乾燥から守る
完成したコンクリート
アーキスタジオが目指すコンクリート

都市型パッシブデザイン

パッシブデザイン

パッシブデザインは、自然のエネルギーや現象を利用するため建物の周りに庭木や庇等ある程度の余裕がないとデザインできません。
しかし、都市部では、その余裕をなかなか確保できません。そこでアーキスタジオでは、呼吸するアトリウムと空気循環システムで自然の中でのパッシブデザインと同等、あるいはそれ以上の効果を生みだす「都市型パッシブデザイン」を実現しています。

パッシブデザイン説明

1.太陽熱利用
冬期に太陽熱を開口部等から受け、その熱を蓄熱させ夜間まで暖かさを持続させる。
アーキスタジオではアトリウムに太陽熱を集め、空気循環システムで最下階に送り、躯体全体へと蓄熱させています。

2.日射遮蔽
夏は外付けブラインで室内に侵入する日射を遮り涼しさを保つ。
あるいは、アトリウム内に設置したブラインドで日射を止め、その熱を窓で排熱する方法でも遮熱効果は大きい。

3.昼光利用
昼間の明るさを室内に取り込み、人口照明の利用を減らす。

4.自然風の利用
夏の夜、春や秋などの中間期に外気を取り入れ快適に過ごす。

呼吸するアトリウム

アトリウムは、通風窓、ブラインド、空気循環機により太陽の光と熱をコントロールするパッシブデザインです。
・冬は、アトリウムに集めた太陽熱を最下階へ送り循環させ、家中を均一な温かさにします。
+ 最下階の空調機を一台、自動運転で補助暖房として稼働し快適な温かさを実現しています。

・夏は、遮熱、廃熱することで、アトリウムが高温なる事を防ぎ、床下に集まる冷気を最上階へ循環させている。
+ 最上階の空調機を一台、自動運転で稼働させてし快適な涼しさを実現しています。

大きな吹き抜けを設けてもコールドドラフトをおこす事がなく、快適な温熱環境でありながら開放的な間取りが、自由に実現します。
都市型パッシブデザインは立地を選びません
最上階に設けたアトリウムは都市のあらゆる場所で、太陽光と熱を集める事が出来ます。

都市型パッシブデザインは立地を選びません。

こうして達成された、アーキスタジオの外断熱住宅の温熱環境

Kt-n邸』を温熱環境シミュレーションソフトで解析すると、年間電力消費量が、160メガジュールと一般的な住宅の消費電力の約半分になっています。
解析の条件では、高性能な省エネ機器は評価できず、建物の基本性能(太陽光の日射、断熱性能、通風など)を評価対象としています。
アーキスタジオ独自の『外断熱×パッシブデザイン』の効果が掛け合わされ達成しています。

 
kt-nシミュレーション結果 MJ/㎡・年 MJ/年 kWh/年
冷房負荷 顕熱 10.35 1263.60 351.00
潜熱 13.27 1620.00 450.00
暖房負荷 136.87 16704.00 4640.00
年間冷暖房負荷 160.50 19587.60 5441.00

アーキスタジオの暖房の考え方

暖房の考え方

ヒートショックのない生活が実現します。:RC外断熱住宅では暖めるよりも寒い部分をがないことを意識した暖房使用を、お客様には心掛けて頂いています。
暖房を弱運転で空気をゆっくりとまわし暖気が家中をくまなく巡ることで、コンクリートの周壁を暖めていきます。
その際、空気循環システムを併用することで、上昇した暖気を最下階や床下へと送り再び上昇するというサイクルを生み出しますので、より効率的に家全体のコンクリートの周壁を暖めることができます。
もちろん、晴れた日はアトリウムや集熱ピット等のパッシブソーラーの熱を利用します。また人体・照明・その他機器等の小さな熱もこのサイクルの一部として有効に利用され、省エネにつながります。
このようにしてコンクリートの周壁が暖まると、室温をあまり上げなくても、輻射熱効果でじんわりとした自然な暖かさを感じることができます。
印象としては、玄関に一歩入った時の感覚は、暖気は感じるもののほんのり暖かい感じがするといった程度ですが、それが長時間室内に居ると、自然な心地よい暖かさで薄着でも快適に過ごせるといった感じです。
また、就寝時に暖房を切ったとしてもコンクリートに蓄えられた熱によって翌朝でもほんのりとした暖かさを感じられます。
この方法は、コンクリートを蓄熱体として利用できるRC外断熱の特性を十分に生かした快適で省エネな暖房方法だと考えています。

一方で、夏期の冷房もまた、冬期の暖房と同様にコンクリートの周壁に冷たさを蓄冷できますので、空気循環システムの運転を逆転させ使用することで、効率的に快適な室内環境を生み出すことができます。
また、夏場は外部にブラインドやロールスクリーン等を設置することで太陽光の熱を効果的に遮る工夫を行っています。

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