コンリート造は、石造より労力が少なく安価な工法として、ローマ時代には石造より多用されました。コロッセオなどもそのひとつです。
上の写真は、フォロ・ロマーノ遺跡の修復中の写真です。アーチの支柱が広がり崩壊するのを押えるために鉄の帯を巻いて応急手当?をしています。コンクリート造や石造の弱点がビジュアとして確認できる写真です。
ルネサンス期には、美しい円形アーチを支える上ため組積造にも鉄筋が使われていたのです。この出会いはやがて、19世紀の鉄筋コンクリートの誕生へと繋がっていきます。
コンクリート造の劇的な進化は19世紀ごろに初まります。その一つの話として、フランスの植木職人が、コンクリートの植木鉢に鉄筋を組み込んだ話が有名です。本格的な建築としては、1894年に竣工したドイツ帝国議会議事堂があります。コンクリートが圧縮を鉄筋が引張りを受けもつ事を明確に提唱した建物として記念碑的な存在です。その後、大戦を通して荒廃していましたが、コンペで勝利したイギリスの建築家ノーマン・フォスターの設計で、1999年ドイツ連邦議会議事堂として再生しました。 新たに付加されたガラスドームが特徴的で、ガラスの天井から議場を見ることができます。また、ガラスのドームを利用したパッシブデザインの建築としても有名です。
また、
コンクリートはアルカリ性で、水分などに反応して酸化する鉄筋をまもります。
そして、
コンクリートと鉄筋の熱膨張率が同じあることも功を奏し、物理的(力学)的にも化学的にも理想の出合いと言のです。